日本では卑弥呼が邪馬台国を統治する頃、
中国は後漢も霊帝の代、政治の腐爛は黄巾賊を各地にはびこらせ、民衆は喘ぎ苦しむ。
このとき、〓県は楼桑村の一青年劉備は、同志関羽、張飛と桃園に義盟を結び、害賊を討ち、
世を救わんことを誓う。―以来100年の治乱興亡に展開する壮大な世紀のドラマ。
(アマゾンより引用)
武と知がちょうどいいバランスを保っている小説です。
この物語は、中国の後漢末期から、
三国が鼎立した時代までを描いた歴史小説です。
劉備、関羽、諸葛亮といった蜀漢の英雄たちを主軸にしながら、
曹操、司馬懿など他の国の英雄達の活躍も描いた群像劇。
黄巾の乱から五丈原の戦いまで、色々な戦いを描いているのが特徴です。
また、豪傑たちがその武を競い、知将たちがその策を競う三国志は、
武と知、どちらかに偏っていなくて、
ちょうどいいバランスを保っているので、
バランスがいい戦争小説や歴史小説を見たい人に、
おすすめできる小説です。
三国志最大の名シーン、北伐。
個人的に三国志最大の名シーンは、三国時代最大の名将である
諸葛亮と司馬懿が、総力を挙げて戦う北伐だと思う。
諸葛亮が天才的な策を弄し、魏を、司馬懿を土俵際まで追い詰めるも、
土壇場で司馬懿が持ちこたえ、再び戦況を互角に戻してくる、
この、知恵者と知恵者のぶつかりあいがたまらない。
劉備と曹操の戦いが、世代交代して諸葛亮と司馬懿に受け継がれ、
戦いがさらに激化します。
この次世代の知恵者の戦いは、この作品のクライマックスで、
一番面白いシーン。
日本の戦国時代や幕末が好きな人ならオススメです。
三国志と言えば、誰もが知っている歴史物語ですが、
その物語を普及した作品のひとつが、この吉川英治先生の三国志です。
三国志の元ネタである三国志演義を、日本人向けに手直ししているので、
原書の三国志演義よりも、ずっと面白いです。
諸葛亮の天才っぷり、関羽のかっこよさ、劉備の英傑ぶりなどが、
これでもかとばかりに描かれています。
日本の戦国時代や幕末が好きな人なら、
この三国志にもハマると思う。