保冷剤の成分
約90%以上が水
保冷剤の中身の成分1つ目は、保冷剤の中身は約90%以上水でできています。保冷剤は凍らせて固くなった状態で使用することが多いですが、しばらく常温の環境下に置いておくと保冷剤の中身が溶けて柔らかくなり冷たくなくなってしまいます。
しかし、保冷剤の成分のほとんどが水がでできているため、再度冷凍庫で冷やすことで中身の水が凍るので何度でも繰り返し使うことができるのです。
高吸水性ポリマー
保冷剤の中身の成分2つ目は、高吸水性ポリマーです。保冷剤の中身の成分のほとんどは水でできていますが、その他にもこの成分が含まれています。これは水分を固める性質を持っておりアマゾンやホームセンターなどで手に入れることができます。また、身近なもので言うと赤ちゃんが使う紙おむつにも使用されています。
保冷剤が溶けるとゲル状になって柔らかくなるのはこの成分が含まれているからです。そしてゲル状になることで、万が一保冷剤の袋が破けてしまっても中身が流れ出すのを最小限に抑えることができるのです。
また、ただの水を冷凍庫で凍らせても常温ですぐに溶けて水に戻ってしまいますが、この高吸水性ポリマーは凍ると溶けにくいと言う性質も持っています。なので、この成分が保冷剤に含まれていることで凍りやすくなおかつ溶けにくいと言う保冷剤としての大事な働きを担っているのです。
防腐剤
保冷剤の中身の成分3つ目は、防腐剤です。保冷剤の中身のほとんどが水でありながら長期間何度再使用してもカビが生えないのはこの成分が含まれているからです。
形状安定剤
保冷剤の中身の成分4つ目は、形状安定剤です。保冷剤が凍った時に角が立つのを防ぐために含まれています。保冷剤を冷凍庫で凍らせたときに角ができたり突起状に固まってしまうとそこから袋が破れてしまう可能性があります。なので、そのような角や突起ができないように形状安定剤が含まれているのです。
プロピレングリコール
保冷剤の中身の成分5つ目は、プロピレングリコールです。保冷剤を凍らせてもゲル状のままでカチカチに固まらないタイプの保冷剤にこの成分が含まれています。このプロピレングリコールは、歯磨き粉や麺類などにも使われており安全性の高い成分です。
保冷剤の使い道
食品の冷却に活用する
保冷剤の基本的な使い道1つ目は、食品の冷却に活用する方法です。ケーキを買ったときやクール便の品物と一緒に入れられていることの多い保冷剤ですが、温度が高くなることにより食品が痛むのを防ぐために冷却して食品を長持ちさせるために活用されます。
夏場にお弁当の中身が傷むのを防ぐために使われたり、食材や飲料を入れたクーラーボックスの中に入れるなど、食品を冷やすことに使われることが多いです。お弁当を冷やすときは、お弁当の上下に保冷剤を置くとより効果的に冷却することができます。
また、保冷剤の凍る時間や保冷時間は大きさによって変わってきますが、保冷剤を使いたい日の前日の夜に冷凍庫に入れておけば朝には完全に凍らせることができます。そして保冷時間は、外気温が20度だとすると30gの小さめの保冷剤なら約1時間半、500gの大きめの保冷剤なら約10時間持ちます。
体温を下げるために活用する
保冷剤の基本的な使い道2つ目は、体温を下げるために活用する方法です。熱が出たとき保冷剤をタオルに巻いておでこや脇に挟んで熱を下げるために使ったり、夏の暑さをしのぐために体を冷やすために使います。
保冷剤を入れるポケットが付いているタオルや、同じく保冷剤を入れることができるベスト、赤ちゃんをベビーカーに乗せたときに頭や背中の部分に保冷剤を入れることができるクッションなど体を冷やすと言う使い道もあり、保冷剤を活用できる暑さ対策グッズもたくさん販売されています。
また、腕や脚の脱毛をするとき、毛を抜くときの痛みを感じにくくするために保冷剤を使って冷やすと言う使い道もあります。また、毛を抜いたあとも患部を冷やすことで肌トラブルを抑える効果もあります。
打ち身の冷却に活用する
保冷剤の基本的な使い道3つ目は、打撲などの打ち身の冷却に活用する方法です。学生時代にスポーツの部活に入っていた人は、打撲や捻挫を経験した人は多いと思います。このようなけがをしたときは患部を冷やすことで内出血を抑えたり痛みを和らげることができます。この冷やすときにも保冷剤がよく使われます。
ただし、保冷剤を直接患部に当てて冷やすと凍傷になってしまう恐れもあるので、保冷剤を使って冷やすときはタオルなどに包んで患部を冷やすようにしましょう。
また、袋に可愛いプリントがされている保冷剤や変わった形をしている保冷剤など、色々な保冷剤が販売されています。
植物の水やりにリサイクルする
保冷剤の生活・掃除への使い道1つ目は、植物の水やりにリサイクルすると言う使い道です。家で植物を育てている家庭は旅行などで数日家を空けるとき、植物の水やりをどうするか悩みますよね?このようなときには保冷剤をリサイクルすれば留守中の水やり代わりになります。
その方法は、まず保冷剤を完全に解凍しジェル状にします。そして、保冷剤の袋を破り植物の回りに撒きます。そして、撒いたジェルの上に土を被せれば2、3日水やりをしなくても問題ありません。保冷剤に含まれている高吸水性ポリマーから徐々に水分が土に溶け出していくため、数日は水やりをする必要がありません。
このように、中身をリサイクルすることで自動水やり装置へと変身させることができます。また、この高吸水性ポリマーや保冷剤に一緒に含まれている防腐剤などの成分は、植物には害がないので安心して使うことができます。
リサイクルして水垢掃除に
保冷剤の生活・掃除への使い道2つ目は、リサイクルして水垢掃除に役立てる使い道です。保冷剤のジェルで掃除をすれば、水道の蛇口や鏡の水垢汚れをきれいにすることができます。保冷剤に含まれている吸水性ポリマーが水垢汚れを除去してくれるのでこれで磨くとピカピカになります。
余ってしまった保冷剤は処分してしまうことが多いと思いますが、そんな冷やすしか使い道のなさそうな保冷剤でもとても便利な掃除グッズにリサイクルすることができます。しかも、蛇口や鏡は頻繁に水垢で汚れてしまいますよね?
なので、大量に保冷剤が余っていると言う方は汚れるたびに保冷剤をリサイクルして掃除することができるので、むしろたくさん持っている方がラッキーに思えてきます。また、保冷剤は量が多くなってくると冷凍庫のスペースも余分に取られてしまいますが、掃除のたびに消費していけばこの問題もクリアできます。
消臭剤へリメイク
保冷剤の生活・掃除への使い道3つ目は、消臭剤へリメイクすると言う使い道です。吸水性ポリマーの表面は凹凸がたくさんあり、これがにおいを吸収してくれるため消臭剤として再使用することができます。
保冷剤の中身を出して部屋置いておくだけでもう消臭剤の出来上がりなのですが、自分好みの色や香りを付けて自分だけのオリジナル消臭剤にリサイクルすることもできます。その作り方ですが、まず保冷剤を完全に解凍して、保冷剤の中身を容器に入れます。絵具を少しずつ垂らしながら竹串などで混ぜ色を付けていきます。
そして、お好みのエッセンシャルオイルや香水を10滴から20滴入れてさらに混ぜればオリジナル消臭剤の完成です。ジェルの上に綺麗なビー玉やドライフラワーなどを飾るとよりおしゃれな消臭剤になります。
開いた毛穴を引き締めるために再使用する
保冷剤の美容への使い道1つ目は、開いた毛穴を引き締めるために再使用すると言う使い道です。毛穴が開いてしまうと老けて見えたりブツブツの原因になってしまいます。保冷剤を活用すればそんな開いた毛穴を引き締めることもできます。
モデルや女優の中には、開いた毛穴を引き締めるために冷たい水で洗顔していると言う人もいるそうです。このことからも、冷やすことで毛穴を引き締め効果があることが分かります。その効果的なケアの仕方は、まず小さめの保冷剤を2つ凍らせておきます。
そして入浴後、顔に化粧水を多めに付けたあと毛穴が気になる部分に保冷剤を当てて冷やします。その後、乳液や美容クリームを塗ってさらに保湿をすればこれだけで毛穴の引き締め効果が期待できます。化粧水を付けたあとクリームを塗る前に保冷剤で冷やせばいいだけなので誰でも簡単にケアすることができます。
肌を活性化させるために再使用する
保冷剤の美容への使い道2つ目は、肌を活性化させるために再使用する方法です。開いた毛穴の引き締めにも効果のある保冷剤ですが、肌の機能を高めさせるために再使用することもできます。保冷剤の冷たさが刺激になり、それによって肌の新陳代謝が促進し肌の調子を整えてくれると言う効果も期待できるのです。
その再使用の方法は毛穴ケアのときと同様、入浴後に化粧水をつけ美容クリームを塗る前に保冷剤で肌を冷やすだけです。肌の調子を整える効果のあるスキンケア商品や美容グッズはたくさんありますが、ある程度そろえるとなると相当な金額になってしまいます。
しかし、保冷剤は食品を買ったときに付いてくることが多く保冷剤自体は実質タダで手に入れることができます。美容グッズに再使用できるものがタダでもらえるとなると活用しない手はありませんね。
肌のたるみケアに再使用する
保冷剤の美容への使い道3つ目は、肌のたるみケアに再使用する方法です。保冷剤で肌を冷やすことでたるみまでケアしてくれる効果が期待できます。そのケアの方法は、まず仰向けに寝転がって枕をします。この枕をする位置は頭ではなく首に置くようにし、顔が少し上に向くようにします。
そして、顔のたるみが気になる部分に凍った保冷剤を当てて肌を上に持ち上げましょう。その状態を5秒から10秒キープします。この方法で肌のたるみをケアすることができます。
保冷剤を温める方法と注意点
熱湯に入れて温める方法
保冷剤を温める方法と注意点1つ目は、熱湯に入れて温める方法です。保冷剤を一度凍らすとある程度の時間はそのままの温度を保ってくれます。そして、逆に保冷剤を温めるとこのときも一定時間そのままの温度を保ってくれるのでカイロ代わりとして使うこともできます。
保冷剤が浸るくらいの耐熱容器に熱湯に入れ、そこに保冷剤を入れて2、3分放置すればカイロの出来上がりです。このとき保冷剤はとても熱くなっているためお箸などを使ってお湯から取り出し水気を拭き取ってください。そして、タオルやハンカチなどに包んで使います。
また、熱湯ではなく40度くらいに温めたお湯に2、3分保冷剤を浸ければホットアイマスクとしても使うことができます。このときは、保冷剤も40度前後に温まっている状態なので、直接保冷剤に触れても火傷の心配はありません。
電子レンジで温める方法
保冷剤を温める方法と注意点2つ目は、電子レンジで温める方法です。熱湯で温めるよりも早くて簡単な方法ですが、温めすぎると中身が破裂してしまったり、保冷剤の袋が溶けてしまう可能性もあるので電子レンジで温めるときは注意が必要です。
特に小さいサイズの保冷剤は容量が小さいため凍るときも早いですが、温めるときもすぐに高温になるのでこのサイズの保冷剤を温めるときはより注意が必要です。小さいサイズの保冷剤を電子レンジで温める目安は、600Wだと10秒前後加熱すれば十分温かくなります。
低温火傷に注意
保冷剤を温める方法と注意点3つ目は、低温火傷についてです。低温火傷は、44度から50度の温度のものが長時間同じ部分に触れると発症します。カイロや湯たんぽを使う際もこの低温火傷に注意しなければいけませんが、保冷剤をカイロ代わりとして使う際も同じく注意が必要です。
温めた保冷剤を長時間ポケットに入れたままにしたり、体に触れている状態のまま寝るなどしないように気を付けて使用してください。
タダでもらうことの多い保冷剤ですが、中身をリサイクルすることで掃除にも美容にも使え、さらにはカイロ代わりとして使うこともできその使い道はたくさんあります。保冷剤が余っていると言う人はぜひ上手に活用してみてください